フェイスブック
カリフォルニア州パロアルトにある、フェイスブック本部フェイスブック(フェイスブック)は、アメリカ合衆国の学生向けに作られたSNSである。当初は学生のみに限定していたが、2006年9月以降は一般にも開放された。
フェイスブックはMySpaceと比較されることが多いが、その違いはページのカスタマイズ性である。MySpaceはHTMLとCSSでのカスタマイズに対応しているが、フェイスブックではプレーンテキストのみに対応している。
ただし、フェイスブックはAjaxに対応していたり、自分の好きなアプリケーションを選択して追加できるなど、最新の技術を駆使している。それらアプリケーションもフェイスブックが開発したものよりも、一般のユーザが開発したものが多い。このように一般ユーザが様々なアプリケーションを開発しフェイスブックのツールとして公開できるようになったことで、フェイスブックはそれ自身が持ち備えている性能を超えてサービスを提供できるようになった。
また、モバイル端末にも対応しており、iPhone/iPod touchに搭載されたSafariでアクセスすると専用の画面インターフェースでサービスを提供している。
フェイスブックは他のSNSとは異なり、自分が参加するネットワークによってURLが異なる方式を取っている。 例えば、ABCDE大学の学生用メールアドレス「*****@abcde.edu」で登録すると、アクセス用URLは、abcde.フェイスブック.comとなる。 このように、大学によってネットワークが異なるが、相互アクセスが可能である。ただしプライバシーオプション等で「別ネットワークには公開しない」などに設定している場合には、別ネットワークにいるユーザがプロフィールなどにアクセスすることはできない。
中古品売却・住宅・求人などさまざまな募集広告を出せる「フェイスブック Marketplace」、他のユーザーに直接メッセージを送ることのできる機能もある。また写真や動画のアップロード(フェイスブック Video)にも対応しており、mixiのような容量制限は特に設定されていない。このほか、フェイスブック内の専用ページや外部サイトでの購買活動と連動して、自分の友人が何を買ったか・どの映画や音楽を高評価したかなどの形で広告が出る「Social Ads」も提供される。
comScore World Metrixによると、2007年9月現在73,521,000ユニークユーザーが利用、前年比420%成長。
2008年05月19日(月)CEOのマーク・ザッカーバーグが来日し、記者会見を開催し、日本語版が公開された。 同日に、日本初のデベロッパーミーティング「フェイスブック Developer Garage Tokyo」が東京渋谷区ベーカリーカフェ632 原宿で開催された。 日本語版は、フェイスブックの右上の「account」から「language」を選び「Japanese」を選択することによってアクティベートされる。
2004年にハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグが創業。当初はハーバード大学の学生が交流を図るために作られた。その数日後、スタンフォード大学やコロンビア大学、イェール大学などの学生からの「同じようなサイトが欲しい」との要望に答え、いわゆるIvy Leagueの学生にも開放した。その後、全米の学生に開放され学生生活に欠かせないツールとなった。大学のメールアドレス(.eduドメイン)を所有する大学生のみに参加が限られていたが、2006年初頭には全米の高校生に開放し、2006年9月までには誰でも利用できるようになった。
2006年09月05日、「News Feed」と「Mini Feed」機能を開始。
2007年10月24日、Microsoftが広告に関する独占的契約を含み、フェイスブックに2億4000万(約264億円)ドルを出資し、同社の株式1.6%を取得した。Microsoftはフェイスブックの時価総額を150億ドル(約1兆6500億円)と評価している。ちなみにGoogleは、米Yahoo!と共に米MySpaceと広告を契約中(3年契 9億ドル約990億円)。 MicrosoftがYahoo!買収にあたって提示した金額は446億ドル(約4兆9060億円)であり,フェイスブックはYahoo!の3分の1の市場価値があると見られている(2008年4月)。
2008年01月25日、フェイスブックAPI"JavaScript Client Library"を公開したことにより、SNS業界にとどまらず、IT業界全体にSNSのオープン化に拍車をかける。
2007年10月31日、GoogleがOpenSocialAPIを公開。Orkut、Salesforce、LinkedIn、Ning、Hi5、Plaxo、Friendster、Viadeo、Oracleらが参加。
ユニークビジター数は、
1 米Google(6億2500万人) 2 米Microsoft(5億6300万人) 3 米Yahoo!(5億500万人) 4 米MySpace.com(1億1700万人) 5 米フェイスブック (1億900万人) と世界でNo.5のポジション(2008年5月9日時点)。
アプリケーションの総数は約1万7000。毎日、約140のアプリケーションが追加されている。
2008年05月09日、MySpaceがDataPortabilityパートナーとして、Yahoo!、ebay、Twitter、Photobucketと提携。 2008年05月10日、フェイスブック Connectを発表。 2008年05月12日、GoogleがFriend Connectを発表。 2008年05月15日、フェイスブックが、GoogleのFriend Connectに対し、フェイスブックのプライバシー標準を満たさないものとして、接続を拒否する。 2008年05月19日、日本語版が一般公開された。
米で最も注目を浴びるネット企業「フェースブック」の正体(1)
ヤフー買収を断念したマイクロソフトが次の買収候補として検討していると報道されたのが米フェースブックである。ユーザー数が1億人を超える世界最大級のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「Facebook(http://www.フェイスブック.com)」は、日本人にはあまりになじみがないが、ここ最近の注目度としては米グーグルをしのぐものがある。これから3回に渡って、フェースブックについて解説していく。
老舗のSNSである米マイスペースは2006年に日本に上陸した。ビジネス向けのSNS「リンクドイン」も今年中には日本語サービスを開始すると報道されている。そして、フェースブックもまたこのほどメニュー表示が日本語にできるようになったのを確認した。フェースブックは日本語表示以外ではまだ日本市場をターゲットとしたアプローチはないようだが、ユーザーが増えていくことで新たな展開があるかもしれない。
■大学生の親睦のために始まった
フェースブックは04年に学生がネット上で親睦を深め、さらにパーティーを企画したり、デートの相手を探したりするために集まれる場を提供することを目的にスタートした。そのようなオンラインでのコミュニティーという点では他のSNSとそれほど変わったところはない。
ただ目的や趣旨は同じでも、実際にどのような人がどのように使っているかということはサイトごとに大いに異なる。全てのSNSに参加して実際に比較するのは難しいので、主には米国でナンバー1の地位を保っているマイスペースとの比較で見ていこう。
フェースブックとマイスペースを比較すると、簡単に言えばマイスペースはあまり運営者側のコントロールがないためか広告やおすすめ情報で雑然としたイメージだ。またあまりセキュリティー的に厳格でなく、ほとんど毎日のように、「Friend(日本のミクシィで言えば「マイクミシィ」に当たる友人のリスト)にならないか」という誘い(誠に迷惑なメールだ)が来る。文章やそれと一緒に来る写真を見れば、どういう種類のFriendを求めているか明白である。
フェースブックではそのようなことは一度もなく、整然としたサイト画面は好感が持てる。下の「図-1」に筆者のフェースブックのページを示す。図の中で、3つの列は左からインストールされているアプリケーション、真ん中の列はFriendの活動内容、そして一番右の列はその他の情報と整理されている。
フェースブックで特徴的なのは「アプリケーション」と言われる小さなプログラムが豊富にあることだ。これについては後の回で詳しく説明するが、サイト自体のコアとなる部分に影響するようなものを除いて、誰もが自由度の高いアプリケーションを提供できるようになっている。現在2万2000以上のアプリケーションが存在し、毎日140ものアプリケーションが追加されている。
アプリケーションはそれぞれジャンルに分けられている。ビジネスアプリケーションというカテゴリには1000以上も登録されているが、残念ながら本当の会社の業務に使用できるものはあまりないようだ。しかし、これはある程度予測されることで、25歳以上のメンバー数が増加しているとはいえ、ほとんどのメンバーは親睦を求める層であり、そこに会社の業務に使えるアプリケーションを提供しても、誰も購入しないであろう。
その他、最近は他のSNSのサイトでもそうだが、フェースブックはバイラル・マーケティング(Viral Marketing、口コミ)の手法を最大限利用していると言ってよいだろう。アプリケーションが豊富にあると言っても、作ることができるのは人は一握りだし、普通の人はどれが良いアプリケーションか見分けるのは大変だ。友人が使っているアプリケーションやサービス、参加しているグループを見て使用したり参加したりする。これがフェースブックでは非常によく機能している。
■次々と機能追加
面白いサービスというのは、人によって感じ方が異なるので一概には言えないが、最近の新しいサービスや機能を2、3挙げていこう。以前はFriendを指定するには親密度やその種類(仕事関係、趣味関係、学校関係など)に関わらず、一括りでFriendだったが、最近はFriendを分類することができるようになった。この機能を使えば、提供する情報をFriendの種類に応じてコントロールできる。
これならビジネスでも利用できる。ある企業が社外の人を排除したグループをフェースブック上に作成すれば、その他の人に情報が漏れることなく、自社の社員間のコミュニケーションに使用できる。実際に使用している銀行もあるという。
さらにチャットの機能も盛り込まれた。これまでは、MSNやヤフー、AOLなどの他のインスタントメッセージングソフト(IM)を利用する必要があったが、これからはフェースブック自前のIMでチャットできる。
その他には1000以上のメンバーからなるグループ内に同時にメッセージを送る機能が新たに追加された。こう挙げていくと、いわゆる面白いというよりも機能的に使いやすさが増したと言った方が正しいのだろう。ただし、フェースブックの動きは速くて激しい。ここでリポートしている間にも、新しいサービスが急ピッチで提供されていくだろう。
■利用時間、ユーザーの伸び
約2カ月前の3月18日に米アレイインサイダーとコムスコアが公表したデータによれば、今年1月の月間総訪問者数はマイスペースが1億930万人で、フェースブックは1億70万人だった。しかし、1日あたりの訪問者数ではフェースブックが07年11月にマイスペースを抜き去った。1年前フェースブックの1日あたりの訪問者数はマイスペースの4分の1だったことを考えればいかにこの伸びがすごいか分かるであろう。
米国だけに限れば、マイスペースが依然として大きくリードしている。しかし、全世界ではフェースブックが健闘している。マイスペースに象徴される文化は米国固有のもので、他国ではあまり受け入れられないものなのかと思ってしまう。
フェースブックは07年に爆発的な成長を遂げたが、年末から1月にかけて訪問者数が減少したので、さしものフェースブックもとうとう伸びに限界が来たかという記事やブログが2月に多く発表された。当然人口は有限であるから参加しそうな人口を全部網羅してしまえば、それ以上増加を見込むことはできない。
それと同時に盛んに議論されているのが、米国では皆そろそろSNSに飽きてきたのではないかということだ。筆者の体験からすると確かに、もの珍しかった時期を過ぎると以前に比較してフェースブックのサイトに行く回数がやや減少している。一方で、リンクドインは毎日欠かさずアクセスしている。やはり、筆者の仕事であるコンサルタントに直結している情報があることが理由だ。
しかし、3月に発表されたデータではまたフェースブックは成長に転じた。これは12月から1月の時期はホリデーで、学生が実家に帰省したためだと説明する人もいる。あと数カ月は様子を見ないと実際のところはわからないというのが正直なところだ。ただ、英語を話す国はアメリカの他にもあり、スペイン語、ドイツ語、フランス語そして日本語などのサポートも始まり、フェースブックのアメリカ以外での成長はまだしばらく続くと見られている。
■技術力、開発フレームワーク「Thrift」
フェースブックでは色々な技術が開発されてきたが、ここではフェースブックで開発されてそのプログラムの中身が一般に公開される「オープンソース」として提供されているものだけについて述べる。フェースブックのオープンソースのページには、提供されているもののリストがある 。その中で有名なのは、「Thrift」と呼ばれるパッケージである。
フェースブックはLAMP(基本ソフトの「Linux」、ウェブサーバーソフトの「Apache」、データベース管理ソフトの「MySQL」、プログラム言語の「PHP」の頭文字を取ったもの)と呼ばれるオープンソースを組み合わせて簡単にウェブのアプリケーションを開発展開できるような仕組みを利用してきた。
規模が拡大して開発メンバーが増加するに伴い、様々なプログラム言語や「ライブラリー」と呼ばれるようなあらかじめ用意されたプログラムの機能群を使用するようになった。1つに言語に統一するよりも、その用途に合わせて一番合ったものを使おうという考えだ。このように、数種類の言語が使用されるとその間を取り持つシステムが必要となる。それがThriftである。
Thriftでは決められた書式でファイルを作成してUNIX系のシステム上で実行すると、用途に合わせてプログラムを自動生成する。それらは用途ごとに異なったプログラム言語になるが、プログラム間の連携が容易に行えるようにしている。筆者もオープンソースのビジネスに関わったことがあるが、フェースブックの例を見ると、オープンソースが十分企業向けソフトウエアの構築に堪えうることを証明しているだろう。
■ビジネスモデル
通常成功するベンチャーは、ベンチャーを始める前にビジネスモデルを熟考して文章にして始めたものに限ると、ものの本には書かれている。過去二十数年の筆者の経験に照らしてもそうであった。
そうであったと書いたのは、ウェブ、ブロードバンド、携帯電話の普及でこれが大きく変わってしまったからである(と言っても変わってからもう何年にもなるはずだが)。この傾向が強まるまでは、「技術はすごいがビジネスモデルがねえ」と言われたベンチャーが、すぐに店を畳んでしまうことが多いのにも納得したものだった 。
フェースブックは、創設者らがハーバードの大学生の時、その大学内の学生だけを対象にしたサイトを始め、親睦やデートやパーティーを主な目的にしていた。それが徐々に一部の有名校、ボストンの学生、アイビーリーグの学生、一般の学生まで拡大して、さらにその学生という制限を撤廃するようになった。
しかし、これだけ利用者が増加しようとは想像しなかっただろう。ベンチャーを始めるという感覚でフェースブックを始めたのではないので、当然ビジネスモデルはなかった。どこかの時点で、これはビジネスになると確信したのだろうか。
フェースブックのビジネスモデルについては、色々と議論のあるところであるが、誰でも考えつくのは広告による収入であろう。グーグルのビジネスの成功を見れば、フェースブックほどのトラフィックを集めていれば、広告ビジネスで成り立つだろうと誰もが考える。だが、現在に至るもその広告ビジネス戦略は成功しているとは言いがたい。
期待値としては、やはり特徴であるアプリケーションの豊富さをうまく収益に結びつけることがあるだろう。大きく収益を上げるような、ビジネスモデルは目下検討中というところだろう。
[2008年5月14日]
フェースブックが日本語サービスを開始、「実名でこそ利点がある」
来日した米フェースブックのマーク・ザッカーバーグCEO
[画像のクリックで拡大表示]
「実名でのユーザー登録がフェースブックの価値であり常識。実名だからこそ自分の情報が他の利用者から信頼されるし、自分も正しい情報にたどり着ける」。世界第2位の利用者数を誇るSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を運営する米フェースブックのマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)は2008年5月19日、来日会見でこう説明した(写真)。
フェースブックは2004年にサービスを開始したSNSで、アクティブな利用者は約7000万人。1億人超で第1位の米マイスペースに次ぐ規模を持つ。米マイクロソフトが2007年10月に2億4000万ドルを出資すると発表したことでも有名だ。創業者であるザッカーバーグCEOは日本語版サービスの開始に合わせて来日した。
フェースブックの特徴は2つある。1つは利用者の「実名主義」を推奨していることだ。フェースブックは元々、ザッカーバーグCEOが大学時代に友人や家族との情報交換をするために開発したサービスであり、「現実世界での社交関係をデジタル世界で再現したもの。現実に付き合いのある利用者がコミュニケーションするために利用する」(同)。例えばザッカーバーグ氏自身は、自分の実名や顔写真はもちろん、携帯電話の番号をフェースブック上の友人に公開しているという。そもそも自分を知っている人同士が、オンラインでつながるためのサービスだから、携帯電話番号も問題なしというわけだ。
登録した利用者の情報は、利用者自身がコントロールできる。「公開する情報の種類や公開する相手を、事細かに設定できる。だから安全で信頼のできるコミュニケーションをとってもらえる」(ザッカーバーグCEO)。マイスペースや日本最大のSNSであるミクシィなどは仮名での利用者登録が少なくない。「実名で登録した方が利用者自身に利点が多い。匿名で利用者登録しても情報を信じてもらえず、いずれネットワークから外れていくだろう」。ザッカーバーグCEOは、こう話す。
フェースブックのもう1つの特徴は、利用できるアプリケーションの豊富さだ。現在のアプリケーション数は2万を超え、毎日140種類のペースで増え続けているという。内容は写真や動画の共有、イベントの検索、ゲームといったものから、企業向けの情報共有アプリケーションもあるという。
同社は機能拡張用のAPIを2007年5月に公開。利用者自身がフェースブックの機能を容易に拡張できるようにした。この「プラットフォーム戦略」がフェースブックを世界第2位のSNSに押し上げる原動力となった。現在ではマイスペースも追随して、APIを公開している。
サービスの国際化を担当するハビエル・オリバン インターナショナル マネージャーは「日本の開発者は優秀。ニーズを吸い上げて、日本の実情にあったアプリケーションを開発できるよう環境を整えていきたい」と抱負を語った。
「フェイスブック(フェイスブック) をめぐる冒険物語」の始まり
公開日時: 2007/11/20 10:52
著者: earlybird トラックバック(0)
コメント(1)
ブックマーク(7)
IT 業界では、何年かに一度時代を変えるような製品やサービスが出現する。今年発売されたiPhone がそれだと思っていたが、それだけではなかった。どうやら2007年はこの業界にとって「当たり年」のようだ。
まずは出来事(未確認情報も含む)を列挙しておきたい。
(1) Google が2002年の3000万ドルで買収しようとしたが、断られたそうな。(もし、このとき Google の株式との交換なら10億ドル以上の価値があったことになる)
(2) Yahoo! が10億ドルで買収を持ちかけたが、断られたそうな。(2006年)
(3) ブロガーの元祖 Dave Winer がこの会社のサービスが一般公開された(2006年9月26日)後間もなく加入し、Group for Scripting News を立ち上げた。
(4) SNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム) の王者 MySpace がこの会社に対抗して、プラットフォームのオープン化を発表した。(2007年10月17日)
(5) マイクロソフトが2億4千万ドルでこの会社の1.6%の株式を取得した。これは時価総額で150億ドル(日本円換算で1兆6500億円以上!?)に相当すると評価したことを意味する。(2007年10月24日)
(6) あの Google が大慌てで SNS 向け API「Open Social」を発表した(2007年11月1日)のも、この会社に先を越された焦りからと言われている。(筆者注:Google が他社の後追いで何かするのは多分これが始めてだろう)
(7) Web 2.0 の言葉の生みの親であるTim O'Reillyが、Web 2.0 Summit の舞台裏でその青年との何気ない会話で垣間見た志の高さに感銘した(I am really impressed.)とブログで告白している。(2007年11月4日)
(8) Web 2.0 SummitにTシャツ、スウェット、ジーンズにサンダルといういでたちで登場したこの青年は、司会者や業界幹部から質問攻めにあったが、若さに似合わず冷静かつ巧みに捌(さば)いた(ようだ)。
(9) 日ごろは Google と Youtube に容赦ない批判を浴びせている Mark Cuban が ブログ「Blog Maverick」でその会社のサービスを絶賛した。(2007年11月4日)
(10)その著書「IT doesn't matter」でIT 業界関係者に大論争を巻き起こした Nic Carr がそのブログ「Rough Type」で11月6日に発表したこの 会社の Social Adds に関して、最大級の賛辞を送った。(2007年11月6日)
以上いずれも話題は、1984年生まれの若干23歳の青年 マーク・ザッカーバーグ と、彼が率いる フェイスブック(フェイスブック:以降 FB と略記 )という会社に関するものである。
FB は2004年2月4日、まだザッカーバーグが二十歳前にハーバード大学の学生が交流するための SNS として創立したのち、その年の5月までには全米の 30 大学に普及、その後 2006年に一般公開すると加入者は急拡大し、今や SNS 業界のみならず、IT 業界全体に激震を起こし、新たなコミュニケーション革命を担う時代の寵児として持てはやされる存在になった。
それにしても、昨年のいまごろはGoogle、Youtube、そして Apple がネットの話題を独占していたが、このところネットで「フェイスブック」の文字を見かけない日はないほどだ。実は筆者も昨年の秋に FB にサインアップしたが、そのまま「幽霊会員」となり、つい最近までその名前すら忘れていた。
生来、社交的な部類の人間ではないので、筆者は友達は多くない。だからその昔バブル華やかなりしころ、異業種交流会というのが流行り、夜毎名刺交換を重ね、「人脈作り」にいそしんでいた人種がいたが、「バッカじゃないか」と心底から軽蔑していた。だいたいそんな集まりにやってくる人種にろくな奴はいないし、時間の浪費もいいところだと思ったからだ。
従って本当に仕事上の必要からコンタクトした人々以外の人脈はほとんどなかったが、それでも人並み以上に社内外にネットワークは持っていた方だと思う。そういうこともあって、今でもネット上の「お友達の輪」作りなどしたいと思わないため、ミクシィなんか全く興味がないし、最近は少し下火になった感のある Second Life なども仕事上の必要に迫られない限り覗いたことはない。
そんな筆者(家人からは偏屈者扱いされている)であるから、昨年の9月に一般開放されたとき入会したのは、ほんの「はずみ」でとしかいいようがない。あのときは筆者がこのブログの冒頭部分でも触れている、ブログと RSS の生みの親ともいうべき Dave Winer が Scripting News で FB についてコメントし、その会員になったというのを目にしたのがキッカケだった(と思う・・・多分)。
その後もマイクロソフトのトップたちが会員になって使っているという話題を目にしたときも、全く気にもとめなかった。
しかし、目下真剣に FB デビューを考慮中である。
あくまで筆者の印象だが、FB が今までの SNS と違う大きな特徴は、筆者の嫌いな「異業種交流パーティーでの名刺交換による人脈作り」のようなわざとらしい「出会いの場を求める」ことが目的ではなく、リアルで自然な個人のコミュニケーションを重視していることではないだろうか。
FB とマーク・ザッカーバーグ には、創立間もなかったアップル・コンピュータ社(当時の社名)やマイクロソフト社、そして若き日のスティーブ・ジョブズ や ビル・ゲーツを髣髴とさせるものがあるようだ。そしてFB に対抗してプラットフォームのオープン化で FB 包囲網を築こうとしている Google は、今やあの当時にアップルが創造しつつあったパソコン市場に、アーキテクチャーのオープン化で参入した巨人 IBM とイメージがダブるまでに巨大帝国化した感がある。
日本でFB のような SNS が普通の人が普通に使いこなせるツールとして定着するかどうかはまだ分からない。しかし、団塊の世代である筆者にとっては今までの人生のキャリアパスで出会ったひとたちや、昔の高校や大学時代の友人(それほど多くはないが)たちと旧交を暖めるツールとしてはいいものが出てきたという気がしている。
筆者のパソコンとアドエスのウェブブラウザのデフォルトページ(ブラウザを起動したとき最初に表示される画面)は今は Google だが、ひょっとすると、来年の今頃は FB に変わっているかもしれない。
Google の最大の弱点は「限りある生のなかで、限りない知への欲求に身を委ねる」危うさに通ずるものがあると日ごろ感じているが、かなり限定された数の生身の個人同志がプライベートなコアネットワークを幾重にも紡ぐことによって、コミュニケーションの世界を根本から変えていこうとしている FB の斬新さと志の高さには好感が持てる。
FB の目指しているものは今のメディアが目指しているものとは対極のものだと思う。とりわけ、今や一部の巨大メディアは「棺桶に片足を突っ込んだような」年老いたボスの情報操作によって、日本の政治を機能不全一歩手前までミスリードするほど堕落してしまった。こうした旧態依然たるマスメディアへのアンチテーゼとしては、FB の起こそうとしている革命はとても貴重で価値ある存在となりうると思う。その意味では FB は味方も多いが敵も多くなるだろうから、多難な前途を予感させる。
ザッカーバーグ は先日の「フェイスブック Ads」の発表で高らかに宣言した。
「100年に一度、メディアが変わります。この100年はマスメディアでした。広告といえば、マスメディアを使ってコンテンツを押しつけること。過ぎ去った100年がそうでした。次の100年、情報は人に押し付けるものではなく、みんなが持っている無数のコネクションの中で共有するものになります。広告は変わります。みなさんはこのコネクションに入っていかなければなりません」
<以上TechCrunch Japanese ライブブログ: フェイスブック広告についての発表(ソーシャル広告+Beacon+Insight)より引用>
何はともあれ、「フェイスブック をめぐる冒険物語」は始まり、冒頭の「ツカミ」の部分だけでもハラハラ・ドキドキ・ワクワクの連続で波乱万丈、当分の間はフェイスブックから目が離せそうにない。
相互リンク
クーリングオフの代行 クーリングオフの無料相談と代行手続き 会社設立/株式会社 会社設立の書類作成とサポート 医療保険&がん保険 医療保険・がん保険の解説。加入の際のポイントなど。 アフラックの医療保険 がん保険・医療保険などの情報と通信販売でのお申し込みができます 車庫証明&名義変更navi 車庫証明と名義変更の手続きの解説 債務整理&自己破産navi 債務整理と自己破産などに関する情報と解説 自動車税&自動車取得税info 自動車にかかる税金の基礎知識 相互リンクDirectで一括登録 ホームページの登録ができる相互リンク集 結婚紹介比較 大手結婚紹介サービスをかんたん比較 収入印紙&印紙税navi 収入印紙・印紙税について実用的にまとめました |
---|